珈琲コラム
2014.02.23
珈琲鑑定士コラムVol.41~パナマ訪問記
今回はカフェ工房のコーヒー鑑定士「井口周一」のコーヒー豆買いつけ旅行記をお伝えしま~す。
より優れた風味を持つコーヒーを見つけるべく飛んだ先は中米パナマ共和国です!
【パナマ訪問】
中米のコーヒー生産国の中では、あまり知られていない国としてパナマ共和国があります。
運河で有名なこの国の産業は、バナナとエビなどの食品、銅などの鉱物資源の輸出、並びに運河使用料などが主な産業となっています。
コスタリカ、コロンビアが隣国です。
パナマ市は標高0mの都市ですが、西部のチキリ県はコスタリカと接し、標高が1.300m~1.650mと高いことから寒暖差が大きくなり、コーヒー栽培に適した気象条件となっています。
中でもボケテ市はパナマで最高峰の活火山であるバル山(標高3.475m)があり、肥沃な土壌で年間気温も10℃~27℃で、雨季と乾季がはっきりと分かれていることから病害虫の発生が殆どないことも
コーヒー栽培に適した条件となっています。
パナマコーヒーの最高品質豆はボケテ周辺で栽培されています。
ボケテを訪問して感じたことは、農園主がコーヒー栽培に対しての知識が豊富で栽培品種も在来種を中心に栽培することでコーヒー豆の品質向上に力を入れているので、農園の管理もしっかりとしている所が多い。
さらに、土壌の良さと気象条件がコーヒー栽培に恵まれた環境となり、近年のスペシャルティコーヒーの生産地として知られるようになっている事も頷けます。
総合的に見て高品質産地であると実感させられます。
高温なパナマ市と違い年中快適に過ごせるボケテ市は避暑地としても最適で移民の方もヨーロッパ出身者が多いように感じました。
パナマ・ボケテ産コーヒーの風味は、酸味が弱く、香りとコクが豊かで後味がすっきりとした味わいとなっており、
他の中米産地との違いとしてはっきりしている事は、酸味が極めて少ないことが特徴と言えます。
ブラジルコーヒー鑑定士 井口周一
February, 2014
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