今回は最近人気の水出し珈琲について、弊社のブラジルコーヒー鑑定士にきいてみました。
本来、コーヒーを抽出する場合はお湯を使用しますが、水を使って抽出したコーヒーを水出しコーヒーと呼びます。どのような違いが出るかと言うと、お湯で抽出した場合は、香りコク・酸味などコーヒーの持つ成分が短時間で抽出されます。
水で抽出すると一部の成分しか抽出されず、尚且つ、抽出時間が長くかかります。しかし風味の点でお湯との差がはっきりとでます。
苦味の主要成分であるタンニンは、暑いお湯でないと抽出されません。よって水出しで抽出した場合、苦味が抑えられ、マイルドな口当たりの後味でスッキリした風味のコーヒーになります。
ブラックで飲んでも飲みやすく、アイスコーヒーとして使われることが多くなっています。
ホットコーヒーとして飲む場合は、鍋で沸かして飲みます。その場合も、苦味は弱く、マイルドな味わいが楽しめます。
水出しコーヒーを作る方法としては、専用の器具を使い、8時間程度時間をかけてゆっくり抽出します。
その他、お茶パックなどのフィルターを使い、コーヒーをフィルターに入れて、水の入ったプラスティックポットにつけて冷蔵庫にて約8時間程度、保存すると作れます。
最近は、コーヒーをフィルターに入れた状態で商品化されたものも多く出てきており、それらの商品を水を入れたポットに入れて冷蔵庫で保存すると簡単に作れます。
手間は掛かりませんが、時間がかかるのが水出しコーヒーの短所と言えます。風味の点では、日本人好みの柔らかい味わいになることから女性を中心に人気が出てきており一度は試して欲しい飲み方と言えます。
ブラジルコーヒー鑑定士 井口周一
(次回コラムにつづく・・・)